よく使うモノの歴史 その9
電話をより大衆的に普及させていくには、自動車やラジオを争うように買い揃え、デパートでのショッピングに興じる層の嗜好を意識していく必要がありました。
今や電話のセールスは、自動車のそれと同じように快適さやテイストによる差別化の欲求を満たさなければならなかったのです。
そうしたなかで、友人の電話番号を知っていることを強調する広告が考案され、私的な親密圏と電話のネットワークが重ね合わされてもいきました。
電話はいまや、必要を満たす手段という以上に、快適な生活を楽しむための消費財と見られ始めたのです。