よく使うモノの歴史 その2

☆電話

当時の常識では、電信こそ電話よりもはるかに将来性のあるメディアでした。

この時代、電信技術の改良が次々になされ、アルファベットを自動的に信号化する装置や一回線で複数の信号を同時に電送できる方式、家庭から医者や警察を呼べる電信などが開発されていました。

誰の目にも、電信の将来は洋々たるものでした。

他方の電話は雑音が激しく、記録性もなく、とても電信に太刀打ちできるとは思えなかったのです。

その後、電話は次第に電信を凌駕していきますが、それでも電話のイメージは相変わらず電信に支配されつづけました。

よく使うモノの歴史 その1

☆電話

電話は20世紀になって誕生したメディアではありません。

1876年、電話は教師をしていたアレクサンダー・グラハム・ベルによって発明されました。

すでにこの発明につながる音声送信は19世紀半ばから試みられていたし、エリシャ・グレイもほぼ同時に発明をしていたから、電話は19世紀という時代がもたらした所産の一つともいえます。

しかし、このとき発明されたのは、今日考えられているような「電話」だったのでしょうか。

たとえば当時、電話はまだあくまで電信の派生物と見なされていました。

特許を獲得した翌年、ベルらは電話に関する全権利をウェスタン・ユニオン電信会社に10万ドルで売却しようとしますが、同社は電話を「玩具」としか認めませんでした。

温室効果ガスの排出を放置したらどうなるか

日本でも、温室効果ガスとの関連はにわかに断じがたいとしても、異変を日常的に体験していますよね。

暖冬がつづき、冬になってから台風に襲われたり、静岡県の焼津漁港にフグが水揚げされたり、朝顔が11月末まで咲いていたり、冬野菜がアオムシの被害にあったり、渡り鳥が海を渡る時期をまちがえたり、積雪が少なくてスキー場が悲鳴をあげたり・・・。

さらに、温室効果ガスの排出がこのまま放置されたらどうなるのでしょう。

21世紀末には、地球表面の気温は平均して3.0度ほど上昇して、地球環境はとりかえしのつかない破壊にさらされるだろうと、多くの国の第一線の科学者が警告しています。

具体的には、海水が膨脹したり、陸上の氷が融解するなどで、海水面は65センチから1メートルも上昇し、多くの島や低湿地を居住不可能にして、数千万人のひとびとが移住を余儀なくされるだろうといわれています。

東京のゼロメートル地帯やオランダの海面下地帯の人たちは、逃げだすか、ばく大な費用をかけて防潮堤をとてつもなく高いものに作り直さなければならないかもしれません。

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生活や産業、生態系に甚大な影響

このように、CO2を中心にした人為的な温室効果ガスの排出量がふえていけば、地球の気温は着実に上昇し、雨の降りかたなども変わって、生活、産業、生態系に深刻な悪影響が出てくるものと懸念されます。

1990年8月のIPCC(気候変化に関する政府間パネル)の報告によれば、過去100年間の気温データからみて、地球上の気温はおよそ0.3~0.6度上がっているといいます。

また、現在の温室効果ガスの排出傾向が今後もつづけば、10年間で平均およそ0.3度上昇するとも予測しています。

1988年、アメリカは異常な高温と、その結果としての干ばつにみまわれ、農産物の収穫が減って、国際市況が高騰しました。

ミシシッピー川の水位が極度に下がり、川を利用する船運にも支障がでました。

気温が上がったために、光化学スモッグがひどくなりました。

アメリカ以外でも、砂漠化がすすんで『環境難民』が増加したり、バングラデシュで大洪水がおこるなど、世界各地で、気象に関連した異常事態があいついだのです。

これらは、温暖化した未来の地球を想起させ、こうした事態が日常茶飯事となる恐れをいだかせるに十分な経験でした。

急増するCO2 その(2)

いずれにしても、自然界のなかに、このように大気中からCO2をとりのぞく作用がはたらいているにもかかわらず、その濃度は着実にふえつづけています。

産業革命前には280PPmだったCO2濃度が、最近では350PPmへと、4割もふえているのです。

近年の人口の増加や経済活動の拡大によって、エネルギーの利用量が増大し、それにともなって化石燃料の燃焼によるCO2の排出量がふえました。

交通量の増加も、それに加担しています。

また、一方では砂漠化がすすんだり、森林が減ったりして自然界のC02吸収力が減衰。

こうして、大気中のCO2濃度が、自然界で吸収される量をこえて、年々ふえているのです。

二酸化炭素のほかに、フロンも温室効果ガスです。

フロン1分子あたりの温室効果は、二酸化炭素のおよそ1万倍。

しかも、フロンの大気中濃度の増加スピードはさらに速く、年率5%程度にもなるといいます。

フロンは人工のじょうぶな物質で、対流圏中では壊れないので、消費量の増加が、じかに大気中の濃度を押し上げることになります。

さらには、もともと天然にも存在していた、たとえばメタンとか亜酸化窒素(NO2)などの温室効果ガスも、人間の活動によって、しだいにふえる傾向にあるのです。

急増するCO2

各種の調査・研究結果を総合すると、最近、大気中の二酸化炭素の濃度は、年に0.5%ずつ増大しているといいます。

原因は、いうまでもなく、人間の活動。

現在、大気中にはおよそ7200億トン(炭素量換算)の二酸化炭素があります。

これに対して、化石エネルギーの燃焼などによって、毎年、およそ55億トン(熱帯雨林の焼畑による排出を加え60~70億トンとする説もある)を人間が加えているのだといいます。

この全部が大気中に残ると、濃度の増加率は1%近くにも達してしまいますが、実際には、0.5%程度が大気中に残り、あとは、おそらくは海に吸収されていると考えられています。

この計算だと、海への吸収量は、年間およそ20億トンということになりますが、米コロンビア大の高橋太郎博士らは、海中にとけるのは10億トン程度だとし、残りは、陸地の緑に吸収されているのか、海に沈んでいるのか、まだ行方が定まらないといいます。

そして、博士らは、陸の緑が予想以上に二酸化炭素を吸収しているとの論文を発表して、植林を勧めるいっぽう、北半球にあるツンドラ地帯などに行方不明の炭素の多くが吸収されている可能性もあると主張しています。

温室効果ガスとは

二酸化炭素や水蒸気、メタンガスなどは、太陽からのエネルギー(波長の短い可視光)はほぼ完全に透過させるけれども、地表からの輻射熱(波長の長い赤外線)は、吸収して大気中に熱を保つという性質があります。

このため、温室になぞらえて、これらのガスを「温室効果ガス」とよんでいます。

現在の地球の温度が摂氏15度程度に保たれているのは、温室効果ガスがあるおかげ。

二酸化炭素などがないと、気温はおよそ30度も低くなり、逆に温室効果ガスがふえると、気温は上がるというわけです。

この温室効果のうち、およそ5割が人為的に発生した二酸化炭素によるものであり、しかも、二酸化炭素の排出のうち75~80%が石油、石炭、天然ガスといった化石燃料の燃焼によるもの(残りの部分はおもに森林破壊と地表の酸化によるもの)であるとされています。

したがって、CO2問題は、エネルギー問題と密接に関係してくるのです。

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不気味な温暖化現象

地球環境問題のなかでも、もっとも影響が甚大なものとして、こんにち、世界的に大きな社会的関心をあつめているのが、地球温暖化現象です。

二酸化炭素(炭酸ガス、CO2)など、大気をあたためる「温室効果」をもつ物質の排出量が年々ふえて、地球の気温が、こんご数十年のあいだに、急激に上昇するおそれがでてきたからです。

地球では、太陽の光が地表をあたため、逆に、地表は赤外線を宇宙にむかって放出し、熱を逃がしています。

こうして、地球は、いわば"熱の収支バランス"をとり、ほどほどのあたたかさを保っているのです。

そのメカニズムはこうです。

もともと原始の地球の大気には、大量の二酸化炭素がふくまれていました。

それが長い時間をかけて、石灰岩や石炭、石油、ガスなどの化石燃料に変化。

そして、こんにちの大気中の二酸化炭素の濃度は0.03%程度になっています。

成層圏のオゾンの減少

成層圏のオゾンの減少は、極地においてより明白にあらわれています。

南極では毎年春先にオゾン濃度が急激に減少する『オゾンホール』現象が観測されています。

北極でもこのおそれがあることが、最近わかってきました。

地球全体のオゾンの変動の傾向として、1969~88年の20年間に、北半球(北緯30~64度)の冬季に、オゾン全量が3~5.5%減少したことが確認されています。

フロンのほかにハロン、メチルクロロホルム、四塩化炭素などもオゾン層を破壊します。

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オゾン層が破壊されると・・・

このままフロンの使用についてなんらの対策もこうじなければ、オゾン層は2085年までに半分以下に減り、オゾン層に吸収されていた有害な紫外線が、いまの倍以上も地表に達すると予測されています。

オゾン層が破壊されると、いったいどうなってしまうのでしょうか。

地上にふりそそぐ有害な紫外線がふえると、皮膚ガンや白内障が増加するなど、人体の健康に悪影響をおよぼすのです。

また、海洋生態系の基礎となる浅海の動植物プランクトンに致命的な打撃をあたえますし、成育が悪化して穀物など農業生産が減少するなど、全地球的規模のさまざまな悪影響が懸念されます。

紫外線が地表近くまでとどくようになると、光化学スモッグも悪化するといわれます。

また、オゾン層は太陽からの紫外線を吸収して熱にかえ、成層圏をあたためる役割も果たしていますが、この働きが失われると、地上の気候が大きく変化することもありえます。

アメリカ環境保護庁の試算によると、2075年までの被害額は、アメリカ1国だけでもおよそ6000兆円にのぼるだろうといいます。

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